坂越の北前船寄港地交流第13号

北海道江差から北前船がもたらしたもの第13号
赤穂市教育委員会提出予定 平成28年11月28日

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北前船寄港地フォ-ラムIN北海道江差に参加して


 北前船に関わってまだ1年が過ぎたところであるが、偶然的な出会いが多く重なり、
まったくの素人の我々は北前船に深く関わるようになった。まるで北前船が導いてくれた・・・そんな不思議な思いである。そして今回もいろいろな出会いがあった。

 江差函館空港から車で約2時間かかった。日本海に出て、少し海沿いに走ると帆船が見えた。将軍徳川慶喜が大坂を脱出する際に乗った幕府軍の軍艦である開陽丸で、江差町のシンボル的存在でその開陽丸は江差の沖に沈んでいる。江差は人口8104人の日本海に面した漁村で、そこにある江差町文化会館が会場となっていた。
 私たちが会場に着いた時はすでにフォ-ラムは始まっていて、会場内からは北の地を彷彿させる江差追分の歌声が響いていた。我々は会場には入らず赤穂市坂越のブ-スを開き、播磨屋さんの塩味饅頭と奥藤酒造のお酒をフォ-ラム参加者に振る舞った。大変な盛況で多くの関係者に坂越の名前を知っていただけたのではないか。またこの会場で近くのスポ-ツ都市として成功している北斗市に視察に来られていた赤穂市の市会議員さん6名が忙しい合間をぬって我々のために応援に来てくださった。
 
我々の隣には洲本市がブ-スを出し、クイ-ン淡路島と共に淡路の売りみをしていた。そのほか函館・秋田・酒田・加賀・敦賀尾道鳥取岡山市などが観光・物産のブ-スを開き、彼らと大いに交流を図ることができた。因みに行政以外で参加していたのは我々だけであったので市会議員さんの応援は心強かった。またこの観光・物産のブ-スにフォ-ラムの代表者や北海道の有力者の方々が訪ねてくださり名刺等を交わすことができたのも今回の大きな成果だった。
 フォ-ラム2部ではJR北海道代表取締役社長の島田修さんの基調講演があり、 
3部ではパネルディスカッションA「北前船江差文化を語る。」で、江差と言えばなんといっても頭に浮かぶのは「江差追分」ではないだろうか。信州馬篭に端を発した「追分」が北前船に乗って江差まで来て江差追分」が歌われるようになりその歌は1000種以上あると聞きました。
 パネルディスカッションBでは「道南の文化遺産と観光資源の輝かせ方」と称して、観光で成功した例を挙げ意見交換がなされた。終わりに次期開催地の洲本市長竹内道弘氏が挨拶をしてフォ-ラムは閉会となった。来年5月には兵庫県が主催でフォーラムを開催する予定ですが、他の市町村の寄港地がまだ参加を表明していない為、洲本市中心に、淡路島3市だけで開催となりそうですが、まだ兵庫県の正式発表はされていません。
フォ-ラム終了後、レセプション会場となった近くのニュ-えさしというホテルに会場を移し酒宴が行われた。江差町の町民によるご当地料理でお持て成しを受けた。さすが北海道で食材が豊富でどれもほんとうに美味しかった。我々も負けずに奥藤酒造の忠臣蔵大吟醸3本を振る舞ったが、15分もしないうちになくなってしまった。
またこの会場で来賓の紹介をする際に洲本市の代表といっしょに壇上に上ることができたのは光栄であった。
 宴会も終わり同ホテルの部屋に戻ったが、飲み足りなかったので、一人町を散策しているうちにひっそりとただつむ雰囲気のよさそうな小料理屋を見つけ入ってみた。先客と女将さんの会話をしばらく聞きしていた。するとそのご夫婦は今日のフォ-ラムで「江差三下り」というちょっと艶ぽい舞の歌と尺八を担当していた人たちとわかった。私も今日のフォ-ラムの会場にいたと話したことから話が弾み、やがて「江差追分」の話になるとご夫婦が熱く語り始めた。女将さんは全国江差追分コンク-ルで日本一にもなったことがある強者でほんとうに驚いた。先客が帰った後、一曲だけうなりましょうかといってくださったので、ぜひにとお願いした。女将さんはお昼に声を出したので、もううまく出ないかもしれませんが・・・とことわり一曲だけということで聞かせていただいた。
 一つの言葉を独特な抑揚をつけながら長く歌う「江差追分」は、その抑揚がまるで潮騒か波音に聞こえ情感を作り出す。そしてそこに歌い手の気持ちが込められるため目を閉じると聞き手のインスピレ-ションと相まってその情景の中へ誘い込まれる。歌っていただいた歌が分かれの歌だったため、悲しく淋しい思いにかられた。すばらしく、貴重な経験をさせていただきほんとうに感謝につきない。
 歌が終わったころ10名ぐらいの人が入ってきた。その中のリ-ダ-格の人が、また女将さんに「江差追分」をリクエストしていた、地元の有力者風で断り切れない雰囲気で気の毒に思えた。その人たちもまたフォ-ラム関係者で同席させていただくこととなった。聞けば北海道江差フォ-ラムの実行委員長と大阪21世紀フォ-ラムの会長、大学教授、JR、そして今日のフォ-ラムを企画した人たちだった。その場で坂越についてお話をさせていただいた。すると「以前からあなたたちが一生懸命に活動していることは聞いてた。お聞きすると坂越という港は北前船にとって欠くことのでない所じゃないで
すか」というお褒めのお言葉をいただいた。その後女将さんのすばらしい
江差追分」を聞き、12時過ぎにホテルに戻った。
                  

       発行者  坂越まち並みを創る会会長  門田守弘
                     

                                      

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